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リノベーションとリフォームの違い
日本においてリフォームと言う場合、建物を改築すること全般を指す場合が多ようですが、細かく言うとリフォームとリノベーションは違います。
リフォームは、建物を元の状態に修復するという意味合いが強いと言えるでしょう。
古くなった部分を修繕する、例えば汚れたクロスを貼り替えるなどがそれにあたります。
それに対してリノベーションは「革新・刷新」などの意味があり、「新しくする」というニュアンスが含まれます。
新潟市でも、古民家をおしゃれなカフェなどの飲食店に生まれ変わらせて活用するということが増えてきました。
このように、既存の建物を修繕するだけでなく「デザイン」「耐震性能」「断熱性能」などの「付加価値」をつけて生まれ変わらせて活用することがリノベーションです。
リフォーム+付加価値=リノベーションとなります。
大規模リフォームやフルリフォームとも言われます。
リノベーションの規模と費用の相場
リノベーションの費用は、その規模や施工内容によって大きく変わります。
新潟市における一般的なリノベーション工事の事例を見ながら費用をご案内します。
リノベーション工事事例
水回り+LDK
築20年、キッチン・ユニットバス・トイレなどの水回りの交換+LDKの床・壁クロス・天井クロスの貼り替え
骨組みを残してリノベーション(スケルトンリフォーム)
築35年、約35坪の住宅をスケルトンにして断熱・耐震リフォーム
中古住宅を購入してリノベーション
新潟市でも最近は土地を購入して新築をするまたは建売住宅を購入する以外に、中古住宅を購入してリフォーム、リノベーションする人が多くなっています。
通勤事情や子供の学校区など希望の地域に土地が見つけにくいことや、新築物件と中古物件の価格を比較した場合、同様の立地や広さならば中古物件の方が一般的には低価格であるというのが理由でしょう。
希望の地域にある中古物件を購入してリノベーションすれば、新築では実現できなかった価格で理想の住まいを手に入れることができる可能性が広がります。
●築56年+39年、約58坪の住宅を約15坪減築後、スケルトンにして断熱・耐震リフォーム
▼リノベーションとリフォームの規模の違いとその価格
リノベーション工事以外にかかる費用
工事以外にかかる費用としては、引越し費用・仮住まい家賃・レンタル倉庫費用・家財道具の購入費用などがあります。
簡単なリフォームであれば施工期間は数週間ですみますが、大掛かりなリノベーションは、数ヶ月かかります。
簡単なリフォームでも水回りの交換を伴う工事は、住みながらの工事は難しくなります。
その場合、工事費用以外にも下記のような費用がかかりますので、資金計画に入れておきましょう。
引っ越しを伴う場合は引越し費用(2回分)
既存住宅のリノベーションの場合は、既存住宅➡仮住まい➡完成後の住宅の2回引越しをする必要があります。
仮住まいの家賃
たとえば工事期間が3か月でも、賃貸契約が半年・1年契約の場合がありますので確認が必要です。
レンタル倉庫費用
仮住まいは数か月のことなので、必要以上に広い家やアパートを借りるのは合理的ではありません。
その場合、仮住まいに置ききれない荷物を一時保管するレンタル倉庫などが必要になります。
新しくなった家に入れる家財道具の購入費用
住まいが新しくなると、古い家で使っていた家具や家電が合わなくなって、新しく買い替えたくなるものです。
予め予算を組み込んでおけば、新しい住まいにあったインテリアで、より気持ちいいくらしが叶います。
費用以外に考えなければならないこと
例えば家族に介護を必要とする方がいらっしゃった場合、仮住まいではなかなかバリアフリーを望むことはできませんので、一時的に預かってもらえるような施設を探したりなどをケアマネージャーさんと打合せておく必要があります。
住みながらリノベーション、リフォームできる場合もありますので、絶対必要というものではありませんが、施工内容・期間・家族の事情次第で必要になります。
具体的なプランの方向性を決めることと並行して考えていきましょう。
そのためにも、リフォーム・リノベーションの計画は、施工会社に早めに相談して余裕をもって進めていきましょう。
リノベーションのメリットとデメリット
リノベーションにはメリット・デメリットがあります。
「骨組みだけにするとかそこまでやるなら、いっそ新築(建て替え)のほうがいいのでは?」と思いますよね。
現地調査とご要望内容次第では、リノベーションより建て替えをご提案する場合もあります。
どちらを選択した方がいいか、メリットとデメリットを比較しながら考えていきましょう。
リノベーションのメリット
新築よりは費用を抑えられる
一般的に、建替え新築の費用の2~3割は抑えられます。
建て替えて新築にする場合は基礎や土台・柱・梁などの構造躯体もすべて解体して廃棄しますので、解体・処分料だけでも多くかかります。
基礎や構造躯体を検査し、使える部分を残すリノベーションは、相対的に費用が安く抑えられます。
昨今のウッドショックと言われる材木などの高騰も相まって、その差額は大きくなっています。
仮に、プランが予算想定内で納まらなかった場合、一部をいじらない部屋にするなど、予算の調整をすることもできます。
▼フルリノベーションが費用面で選ばれている理由
新築より工期が短い
基礎や構造躯体など、使えるところは残して活用するので、建替え新築より工期も短くて済みます。
ただし、施工内容によっては工期が短くならない場合がありますので、施工会社と詳しく打ち合わせをしましょう。
住みながら工事できる
施工内容によっては、工事箇所ごとに工期をずらすことで、住みながら工事できます。引っ越しや仮住まいの負担はなかなか大変ですので、大きなメリットと言えます。
ただし、今は電動の工具を使用しますので、小さいお子様や年配のご家族がいらっしゃって、それらの音が気になるようであれば仮住まいを考えた方がよいかもしれません。
新築より税金等が安い
新築の場合はいろいろな税金(不動産取得税、固定資産税、都市計画税など)や登記費用がかかります。
また、新しい住宅は固定資産税が家屋の広さなどの調査によって改めてかかりますが、リノベーションであれば既存の建物の固定資産税をそのまま引き継ぐことができ、築年数によってはわずかな金額で済みます。
▼戸建てフルリノベーションの税金についてはこちら
新築に制限がある土地の場合でも住みやすさ・性能をあげることができる
建築基準法により、解体して新築となるとセットバックをしなければならなくなり、既存より小さな建物しか新築できない場合がありますが、リフォーム・リノベーションなら今までと同じ大きさの建物を確保できます。
イメージがつきやすい
入光角度や風向きなどのイメージがつきやすいといえます。
例えば、夏の西日や冬の北風の強さや向きなど、既存の住宅で体感しているので、採光・通風計画がたてやすくなります。
リノベーションのデメリット
地盤改良ができない、または地盤改良が高額になる
新潟市は基本的に地盤がいいとは言えません。
既存住宅の地盤に不安があって、地盤改良をしたいという場合。
出来ないとは言えませんが、そのためには既存の家を曳家で移動して基礎を壊し、地盤調査・地盤改良したのちに基礎をつくり直すということになります。
たとえ移動できる敷地があったとしても、費用が高額になります。
この場合は、どうしてもリノベーションというよりも建て替えをおすすめすることになります。
全く違う作りにはできない
既存の建物の基礎や構造躯体を使うわけですから、相応の形になります。
一定面積(床面積10㎡以下)の増築は可能ですが、それ以上は確認申請が必要となり、既存の建物の耐震性能までも向上させなければならなる場合があり、施工箇所が家全体になり、それにより費用も嵩むことになります。
追加費用がかかる場合がある
リノベーションに詳しくない施工会社は、構造躯体や壁内の傷みを想定できずに、着工してから追加を求めることがありますので、リノベーション経験豊富な施工会社に依頼することをおすすめします。
メリットとデメリットをご理解いただくことがリノベーションの第一歩です。
「うちはどうかな」という方は、是非ご相談ください。
▼戸建てフルリノベーションの追加工事についてはこちら
事前調査の重要性
リノベーション、リフォームは既存の建物を活かすことが前提なので、既存建物の状態がどうなっているかの確認が非常に大切です。
特に土台・柱・梁などの構造躯体や壁内の状態によって、どこを修繕しどこを取替える必要があるかが変わり、費用も変わります。
それを踏まえた上で、プランをし、見積を作成することになります。
着工後、解体が始まってから開けてびっくりで追加費用が発生するのは困りますよね。
自然派ライフ住宅設計はお客様との話し合いを大切にします
ご家族にとって本当に価値のある家とはどういうものか、生活スタイルやご家族の想い、家へのこだわりをできるだけくみ取り、お客様と一緒にとことん考えていきます。
リノベーション・フルリフォームは、新築には及ばないかもしれませんが、人生のなかで大きな買い物です。
住んだあとに「良かった」と感じて頂ける家づくり・リノベーションを目指しています。
建て替えかリノベーションか迷っている方へ
自然派ライフ住宅設計では、毎月住まいづくりセミナー「安い新築より高いリノベーションがなぜいいのか」を開催しております。
■築年数によってお金をかけるポイントの違い
■建築基準法前の石敷きの古民家でも耐震補修はできるの?
■30年間のメンテナンスコストが725万円も得する家の性能とは
■新築、リフォーム、リノベーションの考え方と費用対効果
■見積書の見方のポイント
■モトがとれるお金の掛け方とは?
など、基本的な知識をお伝えしております。
既存建物の写真や図面をお持ちいただければ、おおよその見積りもお応えいたします。
ご自身の家にお困りごとがある方は、お気軽にお問い合わせください。
▼戸建てフルリノベーションの抑えたいポイント 断熱・耐震・費用について
▼自然派ライフ住宅設計のフルリノベーションについて、情報とお問合せはこちら
▼当社ショールーム
▼性能向上リノベ デザインアワード2022 特別賞受賞
▼株式会社建築知識様(エクスナレッジ様)の新建ハウジングにも20~30回以上掲載頂いています。
▼中立な立場で住宅診断を行うホームインスペクターである有名な市村崇様の著書にも新潟県で唯一選考頂きました。
▼自然派ライフ住宅設計は住まいのセカンドオピニオンとしても活動してます。
▼戸建て性能向上フルリノベーションの流れ
- 戸建て性能向上フルリノベーションの流れ 工事前準備について
- 戸建て性能向上フルリノベーションの流れ① 解体工事から木工事へ
- 戸建て性能向上フルリノベーションの流れ② 木工事に入る前の調整について
- 戸建て性能向上フルリノベーションの流れ③ 木工事の床や壁下地と床断熱について
- 戸建て性能向上フルリノベーションの流れ④ 木工事と壁断熱吹付について
- 戸建て性能向上フルリノベーションの流れ⑤ 木工事と外負荷断熱施工について
- 戸建て性能向上フルリノベーションの流れ⑥ 木工事の床仕上げと外壁漆喰塗り
- 戸建て性能向上フルリノベーションの流れ⑦ 木工事完了と外壁仕上げについて
- 戸建て性能向上フルリノベーションの流れ⑧ 内部仕上工事~完成へ
- 戸建て性能向上フルリノベーションの流れ⑨ 完成とビフォーアフター
▼【最大200万以上?!2023年度リフォーム支援強化補助金について】