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戸建てのリノベーションという選択
令和5年現在、持ち家や中古物件を購入しようと考えている方がお家の悩みがある際に選択肢としてリノベーションというワードが普及し始めました。
リノベーションはお家の間取りや空間、お家の性能を上げる工事ができます。
ただ、リノベーションって具体的にはよくわからない。という方がほとんどです。
そこで今回は、戸建て住宅のリノベーションについて解説していき、どんな方に向いている選択肢なのかを他の手法と比較しながら解説していきます。
【▼リノベーションを考えているかたはこちらも要確認!】
▼リノベーションの費用・断熱・耐震 大事なポイントはこちらから
リノベーションが向いている人はこんな人
まずは、結論からご説明します。
戸建てをリノベーションするのは、持ち家や中古物件の改善したいポイントが下記に当たる方なのですが、これらにあてはまる個数が多いほどオススメされます。
- 居室や水廻り等の間取り変更がしたい
- 断熱補強を行いたい
- 耐震補強を行いたい
- リフォームしたいところがおおすぎる
- 持ち家があり新築・建て替え検討中にコストで悩んでいる
1つでも当てはまるのであればリノベーションについて選択肢の一つに取り入れても良いでしょう。
これらは、リフォームで対応するなら規模が大きくなり中途半端になりやすく、新築や建て替えを行うのならコストが大きくなる内容です。
リノベーションはこれらのお悩みを丁度よく改善できます。
▼予め知りたいリノベの注意点
リノベーションとリフォームの比較
まずはこの2つを比較していきます。
その中でどちらがメリットが多いのか?や規模感の違いをぜひ知って頂ければと思います。
できることの違い
リノベーションとリフォームの意味合いの違いに明確なものはありません。
それもあり情報が取得しずらくなっている節があります。
なので、私共では規模感や細かい工事内容で区分けして考えています。
リフォームとは
老朽化が進んだ箇所を、もとの状態に修繕することで、マイナスを0に戻す。
部分的な復旧や修繕として考えています。
例えば、外壁リフォーム工事、屋根リフォーム工事など
規模が小さいものでは、畳の交換、内装のクロス張替え
リノベーションとは
お家全体で増減築なども含む、お家の再構築や性能を向上させ、マイナスをプラスに変える。
例えば、構造躯体だけを残してお家を造り直すスケルトンリフォーム工事や、同じ意味合いでフルリフォーム工事など
いずれも一度お家のほとんどを解体してから進めるため規模が大きく、間取り変更、水廻りユニット入れ替え、断熱性能や耐震性能の向上が目的の工事となります。
コストの違い
コストは工事内容が違うため、リフォームよりもリノベーションの方が断然費用がかさみます。
ただし、リノベーションで行うお家の再構築工事と、部分ごとに何度もリフォームして同じ状態にする場合、当然リノベーションの方が金額がコストが抑えられ、さらに時間がかかりません。
さらに、何度もリフォームをする場合、全く違う内容の工事を複数回重ねることで、同じ箇所を何度も壊す必要がでてくる可能性があり非常に無駄が多いと言えます。
リフォームのコストについて
リフォームする箇所により大きく金額がちがうので、明確にはなりませんが、一つの工事が5万~500万程度の範囲のイメージで考えています。
リノベーションのコストについて
リノベーションはお家をすべて壊してやり直す建替え工事などとも違い、まだ活用できる部分は残します。
例えば屋根が数年前に修繕しているお家なのであれば、屋根と構造躯体を残してそれ以外の再構築、など予算に沿って工事内容を変える事ができます。
目安としては、1000万~2500万程度、あるいは坪数や築年数によってはそれ以上の規模になることが予測できます。
メリットの比較
リフォームのリノベーションよりも良い部分
- 部分的に直すことができるので予算がコントロールできる
- ピンポイントで修繕できる
- 工事期間がリノベーションよりも短い
- 一時的な出費は抑えられる
リノベーションのリフォームよりも良い部分
- 断熱・耐震性能を向上させることができる
- 間取りを変更できるので家族構成変化に対応できる
- 何度もリフォームをするよりも費用がかからない
- お家の見えない部分の修繕を一式で直せる
- 結露対策、住環境の向上なども一緒に直せる
- 使える部分は残すことで予算のコントロールがしやすい
デメリットの比較
リフォームのリノベーションより優遇されない事
- 水廻りや居室の規模の大きい間取り変更は難しい
- その都度行うのならば最終的にリノベーションよりも費用がかかる
- 住環境向上のための工事は結局規模が大きくなってしまう
リノベーションのリフォームより優遇されない事
- 工事規模が大きく工事期間が長い
- 一時的な費用がリフォームよりも多くかかる
リノベーションorリフォーム 選び方のポイント
リノベーションとリフォームの違いを記載してきましたが、まとめると選び方はこのようになると見えてきます。
リフォーム
- 一時的なコストを抑えたい方
- 部分的な見た目などの修繕を目的としている場合
- 部分的なメンテナンスの為のリフォーム工事
- お家の悩みが小規模な方
- 間取りを大きく変更しない場合
- お風呂やトイレを入れ替える場合はサイズが変わらない場合
リノベーション
- 居室や水廻り等の規模の大きい間取り変更が必要な場合
- 断熱性能を向上させて、健康リスクやエネルギー消費を抑え、住環境を向上させたい場合
- 耐震性能を向上させて、安心と建物の評価価値を得たい場合
- 建物の老朽化によるメンテナンス費や適正時期がきたリフォームするべき箇所が多くなりコストバランスが再構築するリノベーションに傾いてきた場合
リノベーションと新築建替えの比較
次に、既存住宅のリノベーションと新築(建て替え工事)を比較していきましょう。
できることの違い
リノベーションと建て替え新築工事で、それぞれできることの違いも当然にあります。
それぞれを見ていきましょう。
建替え工事とは
そもそも建替え工事とは、既存住宅や中古物件をすべて解体後に一から基礎工事を始めていく工事です。
なので、今あるものを全て壊し、全く違うものを新しくつくるので、マイナスを一度全て無くし、一から始めることです。
リノベーションと比べると、複雑な計画が必要なリノベーションとは違い、一度全て無くなりますので、計画の工数が少ない分スムーズに進むでしょう。
ただし、同じ性能のお家をリノベーションと建て替え工事でお家造りするならば、建替え工事の方が大きくコストが増えます。
ちなみに、新築工事と建て替え工事との違いは既存住宅があるかどうかによりますので、建替え工事の方が解体工事費用分高くなります。ただし、土地がそもそも自分のものならば建替えを選ぶメリットも多いでしょう。
リノベーションとは
大前提は前述のリフォームとの比較で記述しました。
お家全体で増減築なども含む、お家の再構築や性能を向上させ、マイナスをプラスに変える。
建替え工事との違いとしては、やはり、工事する部分を見極めて予算のコントロールができる(屋根はいじらない等)、建物の工事費用は同じぐらいになりますが、施すことができるお家のグレードはリノベーションの方が高くなる傾向にあります。
コストの違い
2つのコストを比較していきます。
結論として、建替え工事を行い一般的なローコスト住宅を建築した場合とお家をリノベーションで再構築する場合は建物本体費用が同じくらいになりあまり違いがおきません。
ただしこの場合、同じコストでも性能はリノベーションの方が断然よくなる傾向です。
ただ、計画の容易性や建物の位置を変えたりする場合、そもそも壁式工法のような手を付けられない構造の場合は建て替えに軍配があがるでしょう。
建替えのコストについて
既存住宅に手を加えて理想のお家にするための選択肢として、建替え工事は最もトータルコストがかかります。
リノベーションと比べると建物本体工事は同じくらいですが、税金の変動や外構工事費用などの付帯工事費、解体工事費用などが変わってきます。
そのため、一般的なローコスト住宅などに建替えする場合は注意が必要です。
2000万のローコスト住宅新築と2000万のリノベーション工事では、上記のような費用の違いにより、断熱や耐震などのお家の性能にかかわる部分に割り振るための予算は圧迫されて少なくなります。
なので、2000万のリノベーション工事と性能を同じグレードにするならば、おおよそですが2200~2300万程度の建替え工事になると考えています。
リノベーションのコストについて
建替え工事とくらべると、前述にもありますが同じ費用でお家のグレードが高くなる傾向にあります。
また、予算もコントロールしやすい面がありますね。
ただし、築年数があまりにも古い場合にお家の維持修繕がなされておらず数年誰も住んでいない物件などの場合については、構造躯体の腐朽や虫食い、屋根廻りの修繕が必要というケースがあります。
こういった構造躯体へのダメージが非常に大きい場合は、無理やりノベーションするのではなく新築建替え工事などで一度すべて壊すコストの方が下回る場合もあります。
メリットの比較
建替え工事のリノベーションよりも良い部分
- リノベーションできない壁式工法なども関係なく建替えできる
- 一からお家造りができる
- リノベーションよりも計画打合せの回数が少ない
- お家全体のスケールが変更できる
- 予算に余裕のある場合に選択肢が多い
- 土地の地盤に問題がある場合などは地盤沈下対策などができる
リノベーションの建替えよりも良い部分
- 同じ本体工事金額でより住環境が高くなる
- コストとパフォーマンスのバランスがとれている
- 固定資産税などの税金面で有利
- 劣化していない部分は活用できるので、建替えより予算コントロールできる
デメリットの比較
建替えのリノベーションより優遇されないこと
- 予算のコントロールは建物の坪数になってくる
- リノベーションにはない工事費用が大きくかかる
- 税金面で数十万~数百万の違いがある
- 予算に余裕がない場合、お家自体のグレードを向上させることが難しい
リノベーションの建替えより優遇されないこと
- 打合せのやり取りが建て替えよりも多くなる
- お家全体の位置やスケールの変更が難しいケースがある
- お家が地盤沈下している場合などに対応が難しくなる
リノベーションor建替え工事 比較して選び方のポイントを知る
リノベーションと建て替えの違いから、どちらを選ぶのかポイントをおさらいしましょう
建替え工事
- 自由度の高いお家造りがしたい方
- 分かりやすい手順を踏みたい方
- 予算に余裕のある方
- 築年数があまりにも古くてリノベーション費用が高くなる方
- 既存住宅が壁式工法などの手を加えられない場合
- 既存住宅がそもそも木造建築物ではない場合
リノベーション
- コスパよくお家の性能を向上させたい方
- 築10~築50前後の既存住宅にご住まいの方
- 綿密に計画を立ててお家造りがしたい方
- 土地に地盤面の問題がない場合
まとめると・・
今の既存住宅に断熱や耐震性能の不満がある場合や間取りの変更、お家の老朽化が心配になったお客様から相談を頂く事が非常に多いです。
これらを改善するためにはやはり、リノベーションで再構築するのか建替え工事で一からやり直すのかが必要です。
お家の構造形式上リノベーションできない場合や、予算に余裕があり自由度の高いお家造りなら建替え工事が魅力的です。
ただ、無限に予算のある方はいません。
令和5年現在でいえば物価の上昇などもあり、さらに建替え工事よりもリノベーション工事のほうがコスパが良いです。
もしキチンと予算内で納めた上で住環境の向上を目的とするならばリノベーション工事を選んでも良いと思います。
リフォームとリノベーションと建て替え工事 3つを比較
ここではリフォームとリノベーションと建て替え工事を簡易的にまとめ、お互いの立ち位置を項目別にわけてみました。
既存住宅の修繕・建て替えにおいて予算上限を2000万として各種工事をした場合
工事規模
リフォーム<リノベーション<建て替え
建築本体工事(付帯工事、解体工事、地盤改良費を除く)
*リフォームは工事内容による変動が大きいが、各箇所ごとに工事をしていくと同じ内容でもリノベーションより費用がかかる。
リノベーション=建て替え
性能の向上
リフォーム<建替え<リノベーション
リノベーションはコストパフォーマンスが高い
前述から性能の向上を目的とするならばリノベーション工事がオススメです。
ぜひ選択肢の一つに取り入れてみて頂ければと思います。
フルリノベーションは会社探しが重要です
今のお家のトラブルを汲み取り、現状のお家をどのようにフルリノベーションをするのか?
新築の方が良いのか?
これらは早い段階で信頼できる会社を見つけないと始まりません。
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新潟市は東区にある牡丹山の古民家ショールームにてお待ちしております。
【▼リノベーションを考えているかたはこちらも要確認!】
▼リノベーションの費用・断熱・耐震 大事なポイントはこちらから
▼戸建て性能向上フルリノベーションの流れ
- 戸建て性能向上フルリノベーションの流れ 工事前準備について
- 戸建て性能向上フルリノベーションの流れ① 解体工事から木工事へ
- 戸建て性能向上フルリノベーションの流れ② 木工事に入る前の調整について
- 戸建て性能向上フルリノベーションの流れ③ 木工事の床や壁下地と床断熱について
- 戸建て性能向上フルリノベーションの流れ④ 木工事と壁断熱吹付について
- 戸建て性能向上フルリノベーションの流れ⑤ 木工事と外負荷断熱施工について
- 戸建て性能向上フルリノベーションの流れ⑥ 木工事の床仕上げと外壁漆喰塗り
- 戸建て性能向上フルリノベーションの流れ⑦ 木工事完了と外壁仕上げについて
- 戸建て性能向上フルリノベーションの流れ⑧ 内部仕上工事~完成へ
- 戸建て性能向上フルリノベーションの流れ⑨ 完成とビフォーアフター
▼当社ショールーム
▼性能向上リノベ デザインアワード2022 特別賞受賞
▼株式会社建築知識様(エクスナレッジ様)の新建ハウジングにも20~30回以上掲載頂いています。
▼中立な立場で住宅診断を行うホームインスペクターである有名な市村崇様の著書にも新潟県で唯一選考頂きました。