リノベーションできないケース│新潟でリノベ

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戸建てでリノベーションできないお家とは

リノベーションは持ち家の性能を向上させる方法として、昨今新潟県でも注目されはじめています。

ただ、良い部分もある反面、そもそもできないお家があります。

今回はこれらについて解説していきます。

戸建リノベーションの構造上の問題点⓵二階の増築

二階の増築のポイント

二階の増築工事を最近見なくなりましたよね。なぜかというと費用が掛かり過ぎるんですね。

増築する部分だけを考えてしまいますが、実質的には増築する一階の部分の強度が、ちゃんと二階を支えるだけのものがあるかどうかというところに問題点が出てきます。

例えば、確認申請を出すときに必ず言われるのが、二階を支えるだけの強度が一階にありますかと言われます。

柱や梁などの躯体に関しては、目で見て確認できるので大丈夫ですって言えるんですけれども、分からないものがあります。それが基礎の鉄筋ですね。

現実問題コンクリートで固められているので、鉄筋があるかないか、また鉄筋の太さ、コーナー筋、アンカーボルトの本数やホールダウン金物が入っているかどうか。

当然センサーを当てればわかるものもあります。ですけれどもこの補強筋の定着長さ、鉄筋と鉄筋がどれくらい重なっているかなどは、センサーを当ててもわからないんですね。

そうすると、「分からない」ということになり、確認申請不適格ということになります。

二階増築のための補強

二階を上げるために、一階の床を剥いで基礎の鉄筋を補強してくださいという提案になります。

ひどい場合は、一階の部分を壊して、総二階でつくって下さいという話になってくるわけです。

そうすると、二階の子供部屋8畳が欲しいために、一階部分を全部やり直しすることになります。

一階にLDKがある場合は、水回りも関係してきます。

そうすると、1500万円だとか金額がどんどん上がってくるわけです。

そうするとそんなにお金がかかるの?ということで、そこで話が終わってしまうケースが多いです。

既存の家を工事したときに、一階部分の工事中の写真で、鉄筋の定着の写真を撮っていれば大丈夫なんですが、お客様から見せてもらったことがないので、そういう写真はなかなかないんじゃないでしょうか。

ですので、二階の増築工事ができなくなっているのが現状です。

二階の増築は、一階の建物の耐震設計とその証拠が必要になります。

10㎡以下の増築工事で、確認申請のいらない地域であればできる場合もありますけど、基本的には二階の増築工事は行われません。

戸建リノベーションの問題点⓶型式認定の家の増築

型式認定の家の増築

今回のお題は「戸建リノベーションの問題点、型式認定の家の増築」についてです。

結論から言いますと、この型式認定の建物を増築するのは、非常に費用が掛かります。

型式認定の家とは

住宅メーカーさんがよくやるこの型式認定は、企画型住宅のように間取りが決まっている家のことで、大量に販売されているものです。

もう少し具体的に言えば、家を建てるのに用いられる建築材料や主要構造部、建築設備などをあらかじめ建築基準法に基づく関係法規などに適合する認定を取得しておき、認定された部分においては審査や検査の対象としないと許可をもらうことが型式認定工法になります。

型式適合認定を受けることで一定の工程における審査や検査が必要なくなります。

すべて同じものなので、構造計算や確認申請、完了検査などが簡略化できる訳です。

型式認定の住宅を大量につくることによって、仕事を楽にするという理由です。

型式認定の家の増築と構造計算

増築をすると家の形や、力の掛かり方が変わります。構造上必要な壁を壊さざるをえなくなることも出てくるわけです。そうすると構造計算のやり直しになります。

また、建てた時期にもよるんですけど、地盤改良をしてある家の場合は、この地盤改良の保証も効かなくなります。

ですので、型式認定の家をいじることはハードルが高くなります。

まあ、型式認定の家は、作業が簡略化できたり、利益を上げやすいというメーカーのメリットがありますが、お客様にとってメリットはありません。

実際に、どうしても増築するということになると、この型式認定の建物の詳細設計書や建てたときの構造設計書が必要になります。

それに増築したものを足して、一から構造計算をすれば増築は可能になります。

ただし、この構造計算の費用がまた思ったよりも掛かってくるわけです。

こういうところが問題点になりますので、しっかりと理解して進めて頂きたいと思います。

まあ、10㎡以下の増築工事で、確認申請のいらない地域では、役所に書類を提出しなくていいわけですから、可能だったりします。

どこまでやるかがポイントになりますので、しっかりと打合せをして頂きたいと思います。

戸建リノベーションの問題点⓷2×4やプレハブ工法の家

2×4工法・プレハブ工法とは

2×4(ツーバイフォー)工法とは、木造建築の工法で「木造枠組壁工法」のひとつで、家を建てるときにつかわれる角材のサイズが「2インチ×4インチ」であるためです。

2インチ×4インチなので、5.08㎝×10.16㎝の角材を使いますが、この角材の大きさによって、他にも2×6、2×8、2×10…といった工法があります。

この均一サイズの角材と合板を接合して、柱や梁の代わりに壁、床、天井、屋根部分を構成し、それらを組み合わせて箱状の空間をつくっていきます。

既製サイズの角材に合板をあわせて組み立てていくという単純な工法であるため、高度な技術は必要ないという特徴があります。

プレハブ工法とは、プレファブリケーション(Pre-fabrication)の略称で、事前に製造された、という意味で、大工や職人による現場での材料の加工や施工を行うかたちではなく、工場において材料を加工し、すでにつくっておいた壁や床を現場に搬入し、現場ではほとんど組み立てるだけという建築工法です。

2×4、プレハブ工法のリノベーションの問題点

結論から言いますと、2×4、プレハブ工法の家をリノベーションするのはとても難しいです。というか家が壊れてしまいます。

なぜかというと、もともと柱がない工法なので、1階の壁を壊すと2階が落ちてしまうということです。

2×4工法ですと、外周りに合板が貼られています。この合板を取った段階で2階が壊れてしまいます。

よくある話ですけれども、2×4またはプレハブ工法の建物を、外壁を剥いで断熱材を入れ直して暖かくしたいって言われるんですけれども、難しいです。合板も合わせて耐力壁になっているからです。

2×4、プレハブ工法の普及率

確かに簡単に建てられるので、2×4、プレハブ工法の家は多いのですが、日本全体での普及率は30%に過ぎません。

どういう家が多いかというと、一般的な在来工法の普及率が65%もあります。

元々日本の家の歴史は、家族構成が変わったら間取りを変えて対応していくことが当たり前でした。

在来工法であれば、柱を抜いたり壁を撤去するときは、補強梁など違うところで補強をすることが出来ます。

2×4、プレハブ工法は合理的な建物なんですが、逆にいじれないということです。

メーカーさんで建てた2×4、プレハブ工法の家をリフォームしましょうという場合は、壁を壊さないで、中をきれいにすることはできますが、壁を壊して二間をひとつにして大きな空間をつくりましょうとか、外壁を剥がして断熱性能を良くしていこうなどといくことは難しいものになります。

どちらかというとスクラップアンドビルドの家づくりのやり方になります。

耐震性能がいいからといって、2×4、プレハブ工法の家を選ぶんですけど、今は在来工法でも十分対応することが出ます。

これから家づくりを考えている方は、そういうところを十分考えて進めて頂ければと思います。

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▼性能向上リノベ デザインアワード2022 特別賞受賞

YKK AP  HP性能向上リノベデザインアワード2022より当社ページ抜粋

▼株式会社建築知識様(エクスナレッジ様)の新建ハウジングにも20~30回以上掲載頂いています。

▼中立な立場で住宅診断を行うホームインスペクターである有名な市村崇様の著書にも新潟県で唯一選考頂きました。

 

▼戸建て性能向上フルリノベーションの流れ

  1. 戸建て性能向上フルリノベーションの流れ 工事前準備について
  2. 戸建て性能向上フルリノベーションの流れ① 解体工事から木工事へ
  3. 戸建て性能向上フルリノベーションの流れ② 木工事に入る前の調整について
  4. 戸建て性能向上フルリノベーションの流れ③ 木工事の床や壁下地と床断熱について
  5. 戸建て性能向上フルリノベーションの流れ④ 木工事と壁断熱吹付について
  6. 戸建て性能向上フルリノベーションの流れ⑤ 木工事と外負荷断熱施工について
  7. 戸建て性能向上フルリノベーションの流れ⑥ 木工事の床仕上げと外壁漆喰塗り
  8. 戸建て性能向上フルリノベーションの流れ⑦ 木工事完了と外壁仕上げについて
  9. 戸建て性能向上フルリノベーションの流れ⑧ 内部仕上工事~完成へ
  10. 戸建て性能向上フルリノベーションの流れ⑨ 完成とビフォーアフター