新潟でリノベーション 向いている構造と向いていない構造があります

リノベーションをして理想の暮らしを手に入れる方法として、耐震性を高めて安心して暮らす、断熱性を高めて心地よく暮らすなどがありますが、その他に間取りの変更があります。

ただし、どんな構造の住まいでも自由に間取りを変えられるかといったら、そうではありません。

どんな構造の住宅がリノベーションに向いているか向いていないかをお話しします。

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戸建住宅の構造

戸建住宅の構造にはいくつか種類がありますので、代表的なものを紹介します。

在来工法

日本に昔からあった伝統工法から進化した、木材を使った建築方法です。

柱と梁を組んで家の構造を造り、地震や風などの水平方向にかかる力に対して筋交いや耐力壁で強度を保ちます。

昔からある工法なので、施工技術も普及していて「木造軸組工法」「在来軸組工法」ともよばれており、今でも住宅の着工棟数の半分以上を占めています。

柱と梁で構造を造り、壁を配置していくという工法なので、比較的間取りの自由度が高いと言えます。

間取りの自由度が高いということは、増築や減築を伴うような間取りの大規模なリノベーションにも柔軟に対応することができるということです。

間取りの自由度だけでなく、古くからある寺社仏閣のように、傷んでいる構造躯体を、その部分だけ取り替えることが可能なので、修繕もしやすいというメリットもあります。

2×4(ツーバイフォー)工法

在来工法と同じ木造の工法ですが、2×4工法は、木造枠組み工法とも呼ばれ、2×4インチの断面のパネルを床や壁にして家を造る壁式構造の工法で、新築着工棟数の約2割を占めています。

一般的に、2×4工法とよばれますが、使用する部位によって2×6材、2×8材、2×10材、2×12材などの規格材を使用することもあります。

パネルを使った壁式構造なので、地震の揺れなどの水平方向の力による変形に強いことが特長ですが、建物の重さを壁で支えているため、取り除くことができない耐力壁があり、リノベーションの際の間取り変更には制約があります。

また、間取り変更により窓の位置を変更したいという場合も、耐力壁である外壁を壊すことができないという問題もありますので、間取り変更をともなうリノベーションには向いていないと言えます。

また、床を作ってから、その上に壁を立てていくという工法のため、床の貼り替えなどのリフォームにも向いていないと言えます。

鉄骨造(重量鉄骨構造、軽量鉄骨構造)

家の骨組みとなる柱や梁に鉄を使った金属である鋼を使っている構造です。

重量鉄骨構造

厚みが6㎜以上ある鋼材を使っている構造で、太く丈夫な鋼を柱や梁に使うことで、少ない本数の柱で建物を支えられるため、広い空間をつくることができる構造です。

元々広い空間を造ることができているので、リノベーションの間取り変更にも対応することができます。

軽量鉄骨造

厚みが6㎜に満たない鋼材を使っている構造で、鉄骨の強度を補うために筋交を入れた壁が必要になる構造です。

建物を建てたあとに、壁の中にある鋼材の筋交いを取り除くことは難しく、リノベーションの間取り変更には向いていないと言えます。

鉄筋コンクリート造

コンクリートの躯体に鉄骨を組み合わせて強度を保つ構造です。

ラーメン構造

水平力に対して剛結した柱や梁の骨組みで強度を保つ構造なので、リノベーションの間取り変更にも対応できます。

壁式構造

水平力に対して耐力壁で強度を保つ構造なので、木造の2×4と同様、リノベーションの間取り変更には向いていません。

ブロック造

コンクリートブロックを積み上げ、鉄筋とコンクリートやモルタルで補強した壁を持つ構造で、耐力壁を必要とするため、リノベーションの間取り変更には向いていません。

型式適合認定の住宅

型式適合認定とは、建築基準法第68条の10から24にある規定です。

国土交通大臣の指定を受けた指定認定機関が、建築材料又は建築物(の部分)の構造上の基準その他の技術的基準に関する政令で定める一連の規定に適合するものであることを、あらかじめ審査、認定するというものです。

簡単にいうとあらかじめ国土交通大臣から許可をとっているので、許可に合った家(部分)ならばその家は審査や調査の対象にしないで許可をもらえるのが、型式認定工法になります。

新築の際は、建築確認申請時に必要となる書類作成や、作成された書類の審査尾をする手間を簡略化できるので、工期の短縮ができるというメリットがあります。

しかし、型式適合認定で建てられた家は、リフォーム、リノベーションや増改築を行う際、認定を取得した、家を建てた依頼先の住宅会社を通さないと大規模なリフォームやリノベーションを行うことが出来ないことにあります。

なぜなら、型式適合認定で建てられた家は、依頼した住宅会社以外で構造計算などを行うことができないのです。

構造計算などは各ハウスメーカーが企業秘密といってデータを表に出すことはありませんし、独自の部材や工法を用いた設計となってしまっているため、一般的に広く使われている設計とは異なり、構造のチェックが難しくなります。

型式適合認定で家を建てた家のリノベーションは、建てた会社の独占状態になりますので、費用もその会社の言いなりということになります。

まとめ

リノベーションの間取り変更に向いている工法は、建物を柱や梁で支えている昔からある「在来工法」と「重量鉄骨造」「鉄筋コンクリートラーメン構造」ということになります。

建物を壁で支えている「2×4工法」「軽量鉄骨造」「鉄筋コンクリート壁式構造」は、間取りの自由度が低いため、リノベーションの間取り変更には向いていないと言えます。

型式適合認定の家も、建てた会社以外の会社でリノベーションをすると、構造計算ができないだけでなく、新築時の保証制度の対象外になりますので、要注意です。

自分で新築した家のリノベーションは、工法が分かっているので調べやすいのですが、中古住宅を購入してリノベーションをする場合は、分かりにくいので、専門家に見てもらって相談することをおすすめします。

向いていない構造の家でも、どうしても間取り変更したいという場合は、専門家に相談して良い方法を提案してもらうと解決策が見つかるかもしれません。

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