古民家移築販売サイト「結(YUI)」は、解体した古民家から取り出した柱や梁をそのまま活かした「移築」を推し進めるプロジェクトです。
とはいえ、移築という概念がまだ一般認知が低く、どんな風に家づくりが進むのか、どれくらいの期間が必要なのかよく分からないという方も多いでしょう。
そこで今回は、古民家移築の流れについて解説していきます。
加えて古民家移築の相談先やどんな会社が関連してくるのかもご紹介していきますので、ぜひご覧ください。
お問い合わせ
家づくりに関するお問い合わせ、
設計や資金計画についてのご相談は、
何でもお気軽にお寄せください。
古民家移築はどこに相談すればいい?
「そもそも古民家移築の家づくりを始めるには、どこに相談すればいいのかわからない」という方も多いでしょう。
まずは、問い合わせ・相談先について紹介します。
「結」は古民家再生協会のプロジェクトです
古民家移築プロジェクト「結」は、”一般社団法人 全国古民家再生協会”が手掛けるプロジェクトです。
地域課題である空き家課題の解決、材廃棄による二酸化炭素排出を回避することにより環境問題の解決にもつながる取り組みとして誕生しました。
「結」では全国で空き家としていずれは解体廃棄されてしまう古民家を丁寧に解体し、全国からの古民家移築の実現をコーディネートサポートしています。
古民家移築に興味があるという方は、まず「結」の公式HPから資料請求をしていただくと進めやすいでしょう。
古民家移築にあたって関わる会社
次に、古民家移築を進めてくにあたって関連する事業者を紹介します。
新築の場合は”工務店”だったり”設計事務所”になりますが、古民家移築の場合は前述の「結」に加えて「輸入会社」「輸出会社」というふたつの会社が関わってきます。
結(古民家再生協会)
まずは皆さんが最初に相談することになる「結(古民家再生協会)」です。こちらに問い合わせ・相談をすることからスタートします。
公式サイトに移築プランのメニューがあるので、希望するプランを選択してご相談ください。
「結」とのオンライン相談を経て、古民家再生協会所属の「輸入会社」「輸出会社」と古民家移築を進めていくことになります。
輸入会社(施工担当)
「輸入会社」とは、新築住宅でいうところの「施工会社」に該当します。
主に現場での役割を担う会社ということですね。
輸入会社は建設を希望されるエリアで、古民家再生協会所属の工務店が担当することになります。
古民家とご希望の地域に造詣が深い会社が担当しますので、安心してお任せください。
輸出会社(古材担当)
「輸出会社」とは、移築する古民家の鑑定や解体、古材の加工を担当する会社です。
こちらは新築では見られない、古民家移築ならではのポジションですね。
基本的に移築する古民家のある地域で、古民家再生協会所属の工務店が担当することになります。
また、古材は法律上「古物取引」として扱われるので、販売社となる輸出会社には古物商の資格が必要となります。
こちらも大切な材料を加工する重要な役目ですので、自然派ライフをはじめとした、古民家に精通した会社が責任を持って担当します。
古民家移築の流れ
ここからは、実際の古民家移築の流れを解説していきます。
各社がどのように家づくりを進めていくのか、ご覧ください。
図面の作成
「結」との相談のあと、はじめに取り掛かるのが設計図面の作成です。
図面自体は通常の新築と同じで特別なものではありませんが、実際に建てる家のどの部分に古材を使うのか、どのように見せるのかを踏まえて設計します。
柱や梁、天井、建具など、どこにどれくらいの量を使うのか。そのおおよそをこのタイミングで決めていきます。
プラン見積もり・銀行仮審査
図面が完成したら、プラン見積もりを作成します。
多くの場合住宅ローンを組むことになるので、このタイミングでローンの仮審査も行います。
こちらは古材を使っているからといって特別な審査等はなく、新築住宅としての審査です。
物件確認
次に行うのは「物件確認」です。移築する古民家を、お施主様に直接現地で確認してもらいます。
古民家、古材といっても築年数や状態、風合いなどさまざまなので、実際に見ていただいて納得していただく作業です。
今後暮らしていく我が家を作る材料決めという大事なタイミングです。後悔の残らないよう、しっかりと見ていきましょう。
契約・着工〜竣工
使う古材が決まり次第契約し、実際の工事が開始します。
ここでは輸入会社と輸出会社が並行してそれぞれの工程を進めていきます。
輸出会社
移築が決まった古民家を解体し、使用する古材を採取します。
また製造物責任法(PL法)に基づき、専用倉庫での管理と保証検査を行います。
その後採取した古材を設計図面に合わせて手刻みで加工し、輸入会社へ輸送します。
輸入会社
設計図面や見積もりの調整をし、確認申請をします。このあたりは新築と同様の流れですね。
輸出会社から古材が到着しましたら、いよいよ着工開始。以降は通常の家づくりと同様の流れで上棟〜竣工となります。
どれくらいの期間が必要?
ここまで古民家移築の流れを解説してきましたが、家づくりにどれくらいの期間がかかるのか気になる方も多いでしょう。
目安は1年
ご相談をいただいてから打ち合わせ、物件確認、契約、着工…とスムーズに進んだ場合、目安として1年ほどを想定してください。
輸入会社と輸出会社がそれぞれ並行して進めていくので、意外にも通常の新築注文住宅とそれほど期間に差はありません。
しかしこれはあくまで目安で、大きな物件や特殊な間取りであればもちろんもっと時間はかかりますし、打ち合わせや古民家選びも悩むほどに時間をかけることになります。
今すぐ住める家を建てたい!というよりも、理想の家をじっくり腰を据えて作っていく、という考えのほうが、古民家移築には向いているでしょう。
詳細なご相談は「結」へ
今回は古民家移築の流れを紹介しました。
しかし古民家移築はまだまだ始まったばかりで、これから流れが変わっていったり、法改正でやり方が変わっていくこともあるかもしれません。
もし興味があったりやってみたいという方はぜひ一度「結」へ相談してみてください。
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