新築注文住宅だけでなく、リフォーム、リノベーションでも、自分の理想の住まいを叶えるために希望が膨らんで、想定していた予算を超えてしまいがちです。
希望と予算の折り合いをつけながら、予算をコントロールするポイントをお伝えします。
まずは、その原因について見ていきましょう。
予算をオーバーする主な原因
こだわりの優先順位をつけることが苦手
家は一生に一度の大きな買い物といっても過言ではありませんので、どうしてもあれこれ欲張ってしまいがちです。
例えば、住設のショールームを見学すれば、最新の設備や便利でおしゃれなオプションがたくさんあります。
見ているうちに目移りしてしまい、気が付いたら予算オーバーになってしまうこともありがちです。
今後のライフスタイルを家族で話し合い、必要な機能やオプションだけを選択するように心がけましょう。
また、家づくりには建物だけでなく、カーテンなどのウィンドウトリートメントや家具にもこだわりたくなるので、その分の予算も確保しておく必要があります。
全ての理想をかなえようとすれば、当然費用も膨らみます。
ですので、家族の希望やこだわりをリストアップして、譲れる部分と妥協する部分の優先順位を話し合うことが大切です。
せっかくの家づくり、リノベーションですので、しっかりと話し合い、優先順位をつけて、家族みんなの満足度を高めた家づくりを目指しましょう。
建物以外にかかる費用を把握していない
家づくりで住宅ローンを利用する場合はその手数料がかかりますし、引越し費用や新しくなった家に合った家具や家電などの購入費用がかかるでしょう。
それ以外にも、家づくりには建物本体工事の他に付帯工事といわれる費用が掛かってきます。
付帯工事とは、駐車スペースの土間施工、エアコン取付工事、カーテンなどのウィンドウトリートメント取付工事などですが、生活には欠かせない内容の工事です。
これら、住宅の本体工事にかかる費用とそれ以外にかかる費用を合わせた、総費用を把握しながら予算を組んでいくことが必要となります。
予算をコントロールするポイント
間取りについて
新築でもリノベーションでも、廊下などの居室以外の部分をデザインに取り込み、無駄な間取りがないように工夫することも大切です。
リノベーションでは、水周りやLDK・寝室など、どうしても必要な部分以外はなるべく手を掛けないようにして、コストをコントロールすることもできます。
また、ウォークインクロゼットなどすべての収納に扉を付けるのではなく、オープンにして飾りながら収納することや、カーテンやロールスクリーン、バーチカルブラインドなどで目隠しするのも、建具の費用を抑えるポイントになります。
●設備などのグレードについて
住宅展示場や住設メーカーのショールームでは、最新でグレードの高い設備や建材が展示してあり、便利な機能やオプションなどが様々取り揃えられています。
実際に必要な機能なのか、その機能はどのくらいの頻度で必要なのかを見定めて、優先順位をつけて絞り込むことをおすすめします。
予算を削らない方が良いポイント
性能と住み心地
断熱性能や気密性能にかかわる費用を削るのは考えものです。
家づくりの際にかかる費用は抑えられても、その後数十年にわたる光熱費が高額になってしまうからです。
断熱性能が低いと、エアコンなどの光熱費が高額になってしまうだけでなく、家の中に寒暖差が出てしまって、心臓病や脳疾患を引き起こす原因にもなりかねません。
それだけでなく、外気温と室内温度に差がでると、壁の中が結露して、構造材や断熱材に湿気が溜まり、カビや木材腐朽菌などを発生させ建物を傷めてしまう危険性やシックハウス症候群の原因にもなります。
昨今では、仕事のやり方も多様化してきており、在宅ワークなどに必要なスペースの充実や、効率の良い動線や収納などは、後々後悔しないように導入するように工夫しましょう。
まとめ
優先順位をつけずに、希望をすべて組み込んでいくと、当然費用は上がってきます。
だからといって、あれもこれも諦めてしまうと、出来上がって住んでから不満が出てくるでしょう。
そうならないために、家族で話し合った優先順位と、プロの業者のアドバイスを合わせて、何を残して、何をあきらめるのかを選択していく家づくり、リノベーションをおすすめします。