よく見る記事『ハウスメーカーと工務店の違い』の解説

お家造りでお悩み中の皆様へ

ご閲覧頂きまして有難うございます。

この違いという質問、実際に工務店としてやっている中で五本指にはいるご質問です。

今現在工務店探しをされている方や、ハウスメーカーと工務店のどちらで家造りを進めてよいか悩んでいる皆様へ、いつもご説明させていただくことを簡単にまとめていきます!

ハウスメーカーと工務店の価格差

恐らく皆さんの悩んでいるポイントは価格差がどのくらいなのかという点で少なからず悩んでいるのではないでしょうか?

いろいろなポータルサイトや情報サイトには、大概が『坪単価』でその企業のお家造りの価格帯を表しているところがほとんどですよね?

じゃあこの『坪単価』はなにをもった金額でしょうか?

  1. 【本体価格】(下記を抜いた建物の費用)←ここが坪単価として記載される事がほとんどです。
  2. 付帯工事(水道、電気、ガス等の土地によって変化する金額)
  3. 諸経費(保険や印紙代等)
  4. 地盤改良費(土地の地盤状況により大きく変わります)
  5. 室内家具費(当然家具なども必要になります)
  6. 冷暖房工事費(空調機器も必要ですよね)
  7. 解体費用(建て替えの場合必要になります)
  8. 仮住まい費(引っ越し代などもこの辺にはいってきます。)

このほかにも土地の費用などがかかってくるわけですね。

よく見かける、「数百万円台で家が建つ」というのも恐らくこの本体工事の金額を指しているのではないかと思います。

諸々含めるとそこから一千万以上はかかってくるのかもしれません。。要確認です。

結論は1,の価格の違いなんですね。
基本的に、ハウスメーカーと工務店を比べたときに、この【本体価格】が前後します。

なぜならこの本体価格にも含まれているものが、企業によって違うからです。

それはなんでしょうか?

  1. 莫大な広告費用
    例えば日本全国にTVのCMを流した場合と、地方の地域だけにTVのCMを流した場合では、費用は数十億変わってきます。
    ただ、一概に金額差だけで判断はできないので、要注意です。
    費用に対して建築数が多ければ、一棟あたりの負担額が変わってくるわけですから。
  2. 人間の数
    人間がいればいるほど、莫大なお金がかかります。
    会社によって大きく変わりますが、一人頭で何千万の利益をだしていかないといけないわけですよね。
  3. 工場やモデルハウスの建設、運営
    大規模なハウスメーカーでは基本的には工場で構造躯体を制作して現場で組み立てていきます。大量生産して品質も保たれることがウリではありますが、当然莫大な運営費用かかってます同様に一つのモデルハウスを年間数億というお金で運営しているわけですので、その分ものっかってきます。

などなど、その他さまざまな条件がかかわってきますので、このあたりで変わってくるわけですね。当然、悪い方向だけでなく良い方向にも変わってくるので、要確認です。

良く言われているメリット、デメリットの解説

当然、工務店とハウスメーカーでは性質が違うため、追い求めるものが違うのです。
ようは、自身が求めるものに納得したほうでお家造りを進めるのが一番良いのだと思います。

ということは、メリットもデメリットも当然変わってくるわけですね。

ここでは、様々な情報が提供されている昨今で、よく言われている工務店とハスメーカーのそれぞれのメリット、デメリットについて、あくまでも私の目線で解説していきます。

ご参考になれば幸いです。

品質の安定感

ここが一番言われていることですが、あえてご説明していきます。

おそらくほとんどの方が気になる部分かと思います。

「工務店は一品生産で、工場で製作していないため、現場の人間に品質が左右される」という文言を良くネットで見かけます。おそらくこういったところで不安になられるかたも多いのではないでしょうか?

ここでひとつ大事なことは、「品質」という言葉で何を指しているかです。

つまり、表面上の仕上がりの事(クロスや木部造作)を言うのか、はたまた構造躯体部分の中身のことをいっているのか、ということです。

今は構造躯体はプレカット工場で加工し、構造金物も耐力上のN値計算などをして現場にだすわけですので、構造自体の品質がかわることはほとんどないのでは・・と思います。

現在の構造躯体の施工形式は「組み立て」がほとんどとなり、一つ一つを手作業で加工しているわけではありません。これは工場で生産したものも同じで、工場で生産して現場で「組み立て」ます。

最終的には、大工さんなどの職人さんが現場で「組み立てる」ところは同じなんですよね。
今現在のお家の大事な構造部分はプレカット工場や自社工場でつくられているため、ここでの品質の違いはあまりないのでは・・と思ってしまいます。

ただ、工場で製作した壁パネルに断熱材まで施工されて現場に来るというものがありますが、あれらはやはり素晴らしいですよね。あれこそ壁断熱材の施工にあたっては一定の品質が保たれるのではないでしょうか?

おそらく、後から細部の変更ができなくなるかもしれませんが。。。

これは余談ですが、日本の建設業における技術の進歩のすごさにも驚きます。

話を戻しまして、表面にでてくる仕上げの部分の品質という点では、正直にお話すると、ハウスメーカーも工務店も大差ないのかなと最近考えています。

なぜなら、クロスや内部造作部分などは、工務店もハウスメーカーもやはり職人さんがやっていることがほとんどですからね

経験上の話でしかないですが、工務店が主に仕事を依頼している職人さんんは、大概がいつも顔を合わせているような方ばかりなのがほとんどです。
大工さんなども腕の立つ一部の方々に毎回お願いしているわけです。
もしその方たちのタイミングが合わずとも、一棟や二棟であれば腕の良さを知っている方々にお願いできることがほとんどです。

ただ、ハウスメーカーの場合は、当然物件数が多いと毎回知っている方にお願いするということもできないことがあります。一度現場に入った大工さんは数カ月これなくなるわけですからね。

諸々のタイミングが合わないと、中にはご紹介等で面識のない大工さんに仕事をお願いするケースもあります。
こういった時に「あれ・・」と思うことがほとんどなんですよね。

このケースについては、年々大工不足が嘆かれている昨今では、他人ごとではないのです。
そして、会社規模が年々大きくなっている、つまり年々棟数が増えている会社にありがちです。

つまり、工務店やハウスメーカー云々ではなく、会社の性質をよく確認しておく必要があるということです!!

施工エリアの違い

これは、おそらくハウスメーカーに軍配が上がることがほとんどでしょう。

地場の工務店などでは、施工品質が保たれるよう、管理できるエリアを絞っています。

さらに、人間の数を制限しているため、なおさらですね。

全国規模のハウスメーカーでは、たくさんの営業所や支所があるわけですから、とうぜん手を伸ばす範囲も広いです。

ただ、最近では遠方の現場だと現場の外に遠隔カメラを設置して、現場内に誰がきているかを管理しているという話をききました。

当然、移動距離が増える現場では、近くの現場のように管理できないため、このような手段をとるようですが、これを売りにしているようなところは少し確認が必要かも・・・

プランの自由度

こちらもよく言われている文言ですね。

結論を言いますと、当然工務店のほうが有利に動きますね。

ただ、規格型の住宅を得意とするハウスメーカーと工務店を比べた場合に限りますけどね。

規格型住宅の枠を超えて自由なプランにしたい場合、金額的に割高になることがほとんどです。きめられた枠の中では金額を抑えることができますが、少しでも飛び出ると金額が上がるのは、性質上当然です。

それであれば、自由設計が基本の工務店が有利、ということだと考えています。

ただし、当社のような工務店での「自由度」というのは、プランを決めた後の話をします

図面で2Dとしてみていたお家が、現場が進むにつれて3D上になっていくわけですが、規模間やスペースの間隔や質感を感じることができるタイミングで、必ず「このほうが良いかも・・」がでてきます。

そういった場合に柔軟に対応できるのが工務店という認識のほうが良いかもしれません。
逆に考えてみてください、図面上だけで完璧な仕上がりとするのはプロでも難しいかもしれません。なあなあにしてお家造りが終わったときには手遅れです。
工場で製作して組み立てていくお家造りはプランが完璧に決まっていることが大前提です。
ようは、最初にすべてきめられ、なにかあっても手が付けられないことに納得できるかどうか?となってくるのではないでしょうか?

工期の長さ

工期は工務店とハウスメーカーというよりも会社様により大きくかわりますよね。

じゃあいわゆるハウスメーカー様のほうが工期が短いといわれていますが、なぜでしょうか?

それは、建築資材の加工をほとんど工場で製作しているのが大手のハウスメーカー様に多いからです。
そして、各部材料や建具なども大概は既製品をメーカーからとりよせたり、自社工場で製作していたりするので、そこらへんの加工する時間がないため工期がかからないという仕組みなのだと思います。

多くの工務店のやりかたは、真逆です。
その物件に合わせて材料をつくるため、トータルの時間がかかるわけです。

ただ、現場でつくるものもありますが、大概は作業場などで製作するため、あらかじめ制作しておいて現場に運ぶという流れが大半です。

あくまでも、細かい造作物などを現場にあわせて決めていくため、時間がかかるということです。

結果的になにが違うかといいますと、住宅の規模や内装の質、装飾の有無、使う材料の施工時間(一週間養生期間がある等)に左右されるのだと考えています。
また、坪数が同じでもプランの違いで大きく期間は変わります。

一カ月以上工期が変わる場合は、このあたりに左右されている場合がほとんどですね。

コスパの良さ

工務店とハウスメーカーという比較ではなく、工期の長さと同じでその会社様のやりかたに大きく左右されます。

工務店のほうが管理コストが抑えられているというのは事実ですが、ハウスメーカーでもそのあたりのコストをお客様に請求している場合と積極的に抑えている場合もあるので、すべてがそうだというわけではなさそうです。

やはり、会社によって「良い家」の基準はかわりますので、一概には言えませんが、ある著書では、坪65万~ではないと快適性が高くてランニングコスト等の点を考えたお家造りは物理的に難しいという意見もありました。当社にも近しい金額帯です。

感覚的に、カタログや施工事例などをみていっても、同じ坪65万~のお家を建てる場合では、おそらく工務店のほうがコスパが良さそうです。

まとめ!

今回の記事を書くにあたり、もう一度最初から考え直してきたのですが、いわゆる情報サイトやインターネットの記事で書かれている事柄というものは、簡単に「工務店」と「ハウスメーカー」で分別することは難しいかもしれません。

お家を建てる時というものは、服や財布を買う時とは重みが違います。
長い人は数年も前から、自身で情報を仕入れたりしながら調べあげていくわけですが、
この記事でお伝えしたかったことは、その情報は『すべて正しい』わけではない。ということです。

あくまでも自身の頭の中でかみ砕いていく必要があります。

これができないと、悩むだけ悩みぬいた挙句、理想が形にならない場合があるんですよね。
つまり、『百聞は一見にしかず』ということ。

何年も迷った挙句、お家造りにつかれてしまった方によくご相談頂きます。
多くの方が、情報をいれすぎてパンクしている状態でした。。。

ではどのようにして情報を選んでいくかが大事なんですね。

私はこのように考えます。

ずばり、『自分が何を求めるか』です。

自分自身がなにを重視するか、と置き換えられますが、つまりそういうことです。

これが各々の会社が押しだしている『得意な事』と紐づき、打ち合わせをしたり、見学会にいったりして自分で確認できたら、お家造りを進めていけばよいのだと思います?

是非お家造りのご参考にして頂ければ幸いです。

 

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