今回のお題は、「結露対策」についてです。
結論から言いますと、結露対策を考えずに家を建てたり、リフォーム、リノベーションをすると後悔します。
結露対策を考えた仕様にするということが大事です。
結露対策としては、家を建てたり治したりする場合の対策と、普段の家の使い方の対策の二つに分けられますので、それぞれ説明したいと思います。
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結露対策ポイント1 家の性能向上
まず、一つ目の家を建てたり治したりする場合は、家の性能を向上させることが大事です。
窓の性能や、床・壁・天井の断熱性能をどこまで上げるかということです。
特に熱を逃がしやすい、サッシなどの性能を上げることが大事です。
また、内装材も湿気を吸ってくれるような調湿性能のある材料であれば、湿度が下がりカビが生えにくくなりますので、そういう材料にするといいでしょう。
リノベーションやリフォームの際、壁材として漆喰や珪藻土の塗り壁にすることが多いのは、この調湿効果を期待しているということだと思います。

珪藻土塗り壁
次は換気についてです。
窓の開閉にも気を使っていただきたいということと、建築基準法で義務付けられている24時間換気では、熱交換型の換気扇を使うことで、家の通気が結構変わってきます。
結露対策ポイント2
二つ目の家の使い方について、結露を起こさないようにするには、ドアや引き戸を開けておくなどして、風通しをよくしておくというのが大事です。
引き戸であれば、開けっ放しにしやすいですし、ドアでしたら、風を通す欄間付きのドアを設けるという設計もできますし、そうでなければ、やはりドアを開けておくと空気が循環します。

欄間付ドア
特に使っていない部屋ですね。
1階にLDKがあって、ある程度空気がまわる空間があっても、2階の個室が使われていなくて、そこを閉め切っておくと、そこに結露がいきやすくなります。
ですので、普段使われていない部屋も開けっ放しにして空気を循環させることが大事になります。
窓を開閉して、家の中の湿気を外に逃がしてあげるのも大事です。
また、暖房器具も結構大事です。
燃焼することで水蒸気が出る暖房器具は、今の住宅で使うのはあまりよくありません。

反射式石油ストーブ
よくあるのが反射型のストーブで、例えばタンクに10ℓ石油を入れて燃焼させると、11ℓ分の水が放出されると言われています。
暖房器具を選ぶ場合は、エアコンですとか、石油・ガスであれば吸排気ができるファンヒーターにして、部屋の中の空気をクリーンにしておくことが大事になると思います。

エアコン

FFファンヒーター(屋外吸排気式)
結露がひどいので見てもらえませんかということで行ってみると、洗濯物が内干しされているケースがあります。
洗濯物が乾く際、かなりの水蒸気がでますので、どうしても部屋が結露します。
ですので、物干し場には、必ず換気設備を設けて、換気を良くしましょう。