今回のお題は、「屋根材 焼瓦」についてです。
結論から言いますと、焼瓦はメンテナンス性が抜群ですので、役物が少ないならおすすめです。
役物とは何かというと、屋根の平らな部分の瓦ではなくて、棟の部分などに用いられる特殊な形の瓦のことを言います。
例えば、棟の端部に使う鬼瓦、軒先に使う軒(のき)瓦、切妻屋根の端部に使うけらば瓦などがあります。
役物が少ない切妻屋根であれば、費用も抑えられますので、焼瓦もいいんじゃないかと思います。
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屋根材 焼瓦の利点
利点としましては、やはりメンテナンス性が良いというところです。
屋根の役割は、屋根の美観と雨漏りから守るということです。
陶器瓦は約60年の耐用年数があるので、約60年は美観を損なわない屋根とすることができるといえます。
瓦自体は劣化しないので、外部的な要因(踏み割れ・落下物)がなければ問題ありません。
(雨漏りから守るルーフィングなどの機能は屋根材の耐用年数とは異なります。)
あと、焼瓦を葺きますと重厚感があって、建物のグレードが上がります。
こういうところも利点かと思います。
屋根材 焼瓦の欠点
欠点としましては、重量が重いということです。
耐震性を考えると焼瓦は重いから諦めるという方がいます。
けれども、重量が重いのであれば、建物を強くすればいいだけのことです。
最初の設計の段階で、どこまで建物を強くしていくかというところがポイントになります。
また、欠点として、屋根の形状によってコストがバラつくということがあります。
先ほどもお話ししましたが、役物がどれくらいあるかによってコストがかなり変わりますので、気を付けなければなりません。

役物瓦の種類
屋根材 焼瓦のコスト
コスト的な面としましては、ガルバリウム鋼板ですと、40坪の総二階の建物で、材料と施工費を合わせて60万円くらいです。
焼瓦の場合は、120万円くらいになりますので、とても高いイメージになりますが、戸建リノベーションの場合はガルバリウム鋼板と焼瓦を比較すると、実はあまり変わりません。
戸建リノベーションでガルバリウム鋼板に葺き替える場合、鼻先をガルバリウム鋼板用に変えたり、雨音対策などで大工さんが屋根下地をつくり直す工事が必要だったりします。
そうすると、ガルバリウム鋼板の費用プラスそれらの工事費用が掛かりますので、焼瓦の場合とそれ程変わらなくなります。
長い目で見て、メンテナンスのことを考えると、長持ちする焼瓦はおすすめです。
これらのことと、コストバランスをしっかりと考えて頂きたいと思います。