昔の屋根のメンテナンス

今回のお題は、「昔の屋根材」についてです。

昔の屋根材が何なのかということと、どんな問題点があるかでメンテナンスのやり方が変わります。

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セメント瓦

例えば、セメント瓦の家をよく見かけます。昔は、このセメント瓦が普及していました。

1970年代から1980年代に流行したセメント製の屋根瓦のことです。
当時、セメント瓦は陶器瓦より価格が安く製造しやすかったため、住宅不足が顕著だった高度経済成長期に広く普及しました。

セメント瓦

やはり価格が安いとうのが当時のメリットだったと思います。

しかし今は、このセメント瓦は現在生産していなくて、どうしてもという場合は特注になります。

つくることはできるんですが、実際は、セメント瓦と焼き瓦の値段はそれほど変わりませんので、近頃は使われなくなりました。

一般的にセメント瓦は陶器瓦よりも寿命が短いとされています。

理由は、セメントが水分を吸収する点があげられ、特にセメント瓦の塗膜がはがれると、雨水を吸収しやすくなり、屋根の耐久性が低下するといわれているからです。

そのため、セメント瓦は最低10年に一度はメンテナンスが必要になります。

多少価格が安くても、その後のメンテナンスに費用が掛かってきます。

スレート瓦

また、スレート瓦というものが特に西日本で多く見受けられます。価格が安いというところがメリットです。

スレート瓦

「スレート」は、外国では「石」のことを表します。

ヨーロッパでは、お城などの文化財は石でできた屋根を使っているため、建築物そのものがとても強固です。

このように文化財などに使われるスレートは、厳密には「天然スレート」といいます。

ただし、天然スレートは本物の石をベースにつくられているため、重量があり、しかも非常に高価で、一般の住宅向けとはいえません。

そこで登場したのが、「化粧スレート」です。

業界的には「カラーベスト」や「コロニアル」、「スレート瓦」とも呼ばれる屋根材で、要するに「セメントを固めて塗装してできた板」です。

今も、このスレート瓦は使われていますが、雪国にはあまり合いません。

なぜかというと、雪が入り込んで雨漏りの原因になることがあるからです。

それで屋根を葺き替えたいという相談も受けます。

トタン屋根

あとトタン屋根ですね。今の板金屋根とはちょっと違います。

トタン屋根

トタン屋根とは、住宅や工場、倉庫などに使われている金属屋根の一種で、薄い鋼板に亜鉛をメッキした“トタン板”で作られています。

日本では大正時代から徐々に普及し始め、それまで主流だった日本瓦の屋根よりも安価で施工期間も短いことから大流行し、戦後の高度経済成長期には全国各地の住宅で施行されるようになりました。

現在ではあまり見かけなくなり、金属屋根材としては、亜鉛にアルミニウムを加えてサビにくくした「ガルバリウム鋼板」に進化しています。

昔のトタン屋根は、やはり塗装が頻繁に必要です。

錆止め塗装をしっかりしておかないと、錆で穴があいてしまって、そこから雨漏りがしたりしますので、今はほとんど使われなくなりました。

それで、今の屋根を取り替えたいという相談もよくあります。

屋根のメンテナンス方法は原因によって変わる

今の屋根が、経年劣化したので取り替えたいのか、雨漏りなどの支障があって治したいのかによって、どう治すかが変わってきます。

例えば、セメント瓦ですと、表面に砂が浮き出てしまっていても、しっかりと目止めをして、塗装すれば使えるというものも、年代によってあります。

確かに、新しいものに葺き替えれば一番いいんですが、これもコストとの兼ね合いかと思います。

近頃は、今の屋根をそのままにして、その上に新しい屋根を貼るカバー工法が結構あります。

ただし、重量が重くなることの対処と、屋根の下地が傷んでいないかを確認してから施工するということが大事です。

それをせずに、カバー工法で屋根を貼ってしまうのは、非常に怖いことだと思います。

ですので、しっかりと下地を確認してから、今の屋根をどう治すのかを考えて頂きたいと思います。

コストを考えながら、塗装にするのか葺き替えにするのかを考えて頂ければと思います。