今回のお題は「戸建リノベーションの構造上の問題点、2×4、プレハブ工法」についてです。
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2×4工法・プレハブ工法とは
2×4(ツーバイフォー)工法とは、木造建築の工法で「木造枠組壁工法」のひとつで、家を建てるときにつかわれる角材のサイズが「2インチ×4インチ」であるためです。
2インチ×4インチなので、5.08㎝×10.16㎝の角材を使いますが、この角材の大きさによって、他にも2×6、2×8、2×10…といった工法があります。
この均一サイズの角材と合板を接合して、柱や梁の代わりに壁、床、天井、屋根部分を構成し、それらを組み合わせて箱状の空間をつくっていきます。
既製サイズの角材に合板をあわせて組み立てていくという単純な工法であるため、高度な技術は必要ないという特徴があります。
プレハブ工法とは、プレファブリケーション(Pre-fabrication)の略称で、事前に製造された、という意味で、大工や職人による現場での材料の加工や施工を行うかたちではなく、工場において材料を加工し、すでにつくっておいた壁や床を現場に搬入し、現場ではほとんど組み立てるだけという建築工法です。
2×4、プレハブ工法のリノベーションの問題点
結論から言いますと、2×4、プレハブ工法の家をリノベーションするのはとても難しいです。というか家が壊れてしまいます。
なぜかというと、もともと柱がない工法なので、1階の壁を壊すと2階が落ちてしまうということです。
2×4工法ですと、外周りに合板が貼られています。この合板を取った段階で2階が壊れてしまいます。
よくある話ですけれども、2×4またはプレハブ工法の建物を、外壁を剥いで断熱材を入れ直して暖かくしたいって言われるんですけれども、難しいです。合板も合わせて耐力壁になっているからです。
2×4、プレハブ工法の普及率
確かに簡単に建てられるので、2×4、プレハブ工法の家は多いのですが、日本全体での普及率は30%に過ぎません。
どういう家が多いかというと、一般的な在来工法の普及率が65%もあります。
元々日本の家の歴史は、家族構成が変わったら間取りを変えて対応していくことが当たり前でした。
在来工法であれば、柱を抜いたり壁を撤去するときは、補強梁など違うところで補強をすることが出来ます。
2×4、プレハブ工法は合理的な建物なんですが、逆にいじれないということです。
メーカーさんで建てた2×4、プレハブ工法の家をリフォームしましょうという場合は、壁を壊さないで、中をきれいにすることはできますが、壁を壊して二間をひとつにして大きな空間をつくりましょうとか、外壁を剥がして断熱性能を良くしていこうなどといくことは難しいものになります。
どちらかというとスクラップアンドビルドの家づくりのやり方になります。
耐震性能がいいからといって、2×4、プレハブ工法の家を選ぶんですけど、今は在来工法でも十分対応することが出ます。
これから家づくりを考えている方は、そういうところを十分考えて進めて頂ければと思います。
今回のお題は「戸建リノベーションの構造上の問題点、2×4、プレハブ工法の家」についてでした。